戦国!真田抜け穴パラダイス
「ご‥城代‥‥。」ワリバシ城城代、豆七郎は、手を止め書付から目を上げた。
燭台の灯の届かぬ陰の中にいつの間にか小さな老人の姿があった。
近郷の百姓にも、旅慣れた小商人にも、見える特徴の無い老人は、
豆七郎の目を覗き込むように見て微笑んだ。
「おお、こ助殿か。」
「ご無沙汰しております。ご城代様にもお変わりも無く、」
「なんの、無沙汰は、お互いよ、
堅苦しい挨拶など、良いわさ、ささ、これえ」
「いよいよ、始まりましたな。」
「うむ」
「十三回目の」
「左様、戦国!真田抜け穴パラダイス!十三陣、始まりました。」
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